「景気」は放っておくと,好況―不況の間を大きくいったり来たりします。
不況が大きくなるのは嫌ですね,もちろん。職を失って,人々が不幸になります。
かといって,好況過ぎるのもよくない。物価がバンバン上がってしまう恐れがあります。
だから,政府は景気の変動をある程度のレンジに抑える必要があります。
そのための政策として
1.財政政策
2.金融政策
があります。
まず1.財政政策。
不況の時,
政府は「公共事業」だ「減税」だとお金を使います。
ようするにそれです。
2.金融政策
これは要するに金利の操作です。
これは内閣ではなく,中央銀行(日本なら日銀)が担当しています。
一般的な方法としては例えば,
日銀が銀行の持つ国債を買い取る
↓
銀行お金ジャブジャブになる。
「現金で持っていても儲からないから,企業に借りてもらいたいなぁ」
↓
銀行「企業さん,工場を新しく建てませんか。あなたの所にお金貸したいんだけど」
企業「そう言われてもなぁ…このご時世に金利3%はちょっと無理だなぁ(´Д`)」
銀行「(企業さんには,少し金利下げてでも借りて貰った方がいいよね。貸さなかったら一銭も金利入ってこないし)」「じゃあ2%にしますから借りてくださいよ(´・ω・`)」
企業「よし,それなら借りられる。工場建てるのでお金貸してください。」
↓
工場建てる
↓
工場建てた会社(建設会社など)が儲かる
↓
景気よくなる
こんなことを目指してるわけです。
実際の所,不景気に工場を建てる人はいないので,あまり効果が無いと主張する人たちもいます。
本来は財政政策と金融政策両方をバランス良く用いる(ポリシー・ミックス)のがベストなのですが……
リーマンショック後,世界中の政府がお金をダバダバ流してきました。
例えばアメリカはリーマンショック後の対策用に,なんと70兆円も用意しました。
日本でも「第○次補正予算」とかいって麻生政権から何度もお金を積み上げています。
お金たくさん借りて,それで財政政策やっていましたが,借金があまりに多くなってきたので,
「これはまずいんちゃうか」と,なるわけです。
だから財政政策はあんまりやりたくない。
そうすると必然的に,金融政策に頑張ってもらうことになるのですが……
現状は,お金のだぶついた銀行(というよりも様々な機関投資家など)が
値上がりを見込める原油や食料などを買いあさって値段を爆発的に上げてしまっているという状況です。
この状況で,更にカネを経済に注ぎ込め言われたら……さて…………